自然から教わること
北西ウェールズ方面へ小旅行に出かけていました。今暮らしているイギリスの街はウェールズとの境界線に近く、ウェールズ地方へとても行きやすく、この街に住み始めてからは、日帰り、数日の小旅行などでちょこちょこと出かけています。ウェールズ地方は美しい大自然と、紀元前、数千年前から存在し続けている多くの古代の遺跡や埋葬跡、ケルト文化、など、自然と歴史が共生し合っているような場所.。決して派手な場所ではないのですが、自然の中にしずかにたたずむ遺跡などを目にすると、独特の空気が感じられます。
今回立ち寄ったリーン半島(Llŷn Peninsula)にある小石のビーチ。この地域は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、花崗岩の採掘がおこなわれていた歴史があります。採掘された花崗岩は、海を通じて他の地域に輸出されていました。そのため、ビーチには採掘時に発生した花崗岩の破片や小石が多く見られ、眺めながら歩くのも楽しかったです。そのひとつを手に取って見つめてみると、いくつもの層になっていました。
後で調べてみるとこの周辺は「カンブリア紀〜デボン紀(約5億〜3.5億年前)」の地質が広がる地域で、約4億4千万年前〜4億年前(シルル紀〜デボン紀) にマグマが地下でゆっくり冷えて固まり形成された花崗岩があり、この海岸にある花崗岩の小石たちは、驚くほど長い年月を経て砕かれ、削られ、小石となり、今も海辺に転がっているのです。人類が生まれるずっと前、4億年以上前のマグマの記憶を携えながら。かがくしゃの夫によると、この小石がいずれまたマグマへと戻っていくということで、「火山 → 岩 → 小石・砂 → 岩 → 火山」 のループになっているそうな。。。
これを聞いて、「うわー」となりました。なぜなら「わたしたちの魂もそんな感じちゃうの?」と思ったから。もともとSpiritでありながら、どんどん分離していって、でも最終的にはSpiritに戻るという。。。(おおざっぱな理解!そしていつもの感覚でとらえるというやつ!笑)そして小石や砂がどれだけ細かくなっても、大元のマグマや火山の属性を携えているように、わたしたち個々もつねにSpiritの属性を携えながらいる、という。。。そして長い長い年月をかけて変化しているように見えて、実は、本質的には何も変わることがないということ。(この理解もおおざっぱです!よ!笑)わたしにとってはこれぐらい簡単な方がわかりやすいので、とても役に立ちました。
拾った小石は写真のように何層にもレイヤーの模様がなされていました。イメージとしてわたしたちそれぞれの魂にもこんな風に体験してきた記憶がレイヤーのように刻まれ残っているのかもと。何億年もかけてここにあるこの小石たちがとても愛しくなり、同じようにわたしたちそれぞれのことも愛おしく感じました。小石を手に取ってWisdomを分けてもらい、そしてまた元の場所へ戻しました。
壮大すぎて理解を超えるように感じながら、でも、この瞬間にあり続ける変わらないもの、不変のもの、本質がそこにある、ということを教えてもらった気がしています。まわりでどんなことが起こっていようとも(どんな風に変化が起こっているように見えても)、どれだけとてつもないことのように感じても。そしてそれは小石からだけではなく、わたしたち自身も身をもって伝えてくれているのですよね。。。
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